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CTOのブログ(7) 北海道の湿原に自生するクランベリー

こんにちは、ラテラのCTO、荒磯恒久です。今回は湿原とクランベリーの話し。

私がクランベリーと出会ったのはもう40年も前のカナダ。サンクスギビングデイのパーティに招かれて、七面鳥の丸焼きをみんなで囲んだ。ナイフで薄く切り取り、クランベリーソースで食べる。日本人の私にとってはソースというよりジャム。食文化の違いをヒシヒシと感じた。それ以来、クランベリーは外国産と思っていた。

ところが、クランベリーは北海道に自生していたのだ。しかも、私の住んでいる札幌から車で1時間圏内に、である。

石狩川。長さ268km、信濃川、利根川に次ぐ我が国第3の川である。石狩平野を作り、そこは今、広大な稲作・畑作地帯となっている。しかし、150年前、和人が入植し始めたころは湿原だったという。石狩川流域に美唄(びばい)という市がある。炭鉱の町として栄えたが、今は「ゆめぴりか」など、おいしいコメを生産する。この水田地帯の真ん中に白樺林に囲まれて、この流域に最後に残った湿原が隠れている。現在、広さ50haの湿原は徐々に水位が下がり乾燥して、周囲から笹が進出している。原始の姿の湿原は中央部の1haだけになっている(*)。美唄湿原と呼ばれている貴重な湿原だ。

野生のクランベリーはここで見ることができる。和名を「ツルコケモモ」、漢字では「蔓苔桃」と書く。北米のものは「オオミノツルコケモモ」といって近縁ながら種が違うとのことだが、素人目には同じだ。北米同様、開拓時代の人々の食料にもなった。

美唄湿原は泥炭(4000年前の植物の堆積)を基盤として、その上にミズゴケをはじめ様々な草と低灌木が生育している。湿原周囲の笹薮をかき分け、歩行用の板の上を注意深く進むと原始の姿の湿原が現れる。板の上から外れると泥炭のフワフワ感が長靴を通して伝わる。水が滲んでくる。その足元に、ツルコケモモの赤い実があった。

私とツルコケモモの縁を取り持ったのは、北海道総合研究機構(道総研)・林業試験場の研究主幹、錦織正智氏である。彼は湿原の植物の有効利用を目指して、様々な植物種のクローン培養に成功している。ツルコケモモもその一つだ。ツルコケモモは北海道の自然史と開拓の歴史を物語るものとして、学校の教材にするプロジェクトが札幌市立大学・デザイン学部の武田亘明研究室他と連携して進められている。その育生培地としてラテラの無菌人工土壌に白羽の矢が立った。道総研協力企業として実験を行い、無菌土壌でツルコケモモが育つことを確認した。黒い泥炭の上から、白い無菌土壌の上に舞台を変え、ツルコケモモが多くの子供たちに愛されることを願っている。

(*) 出典:「美唄湿原の保全と周辺農用地の管理」、粕淵他、農業土木学会誌、第63巻第3号、pp. 255-260 (1995)

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