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CTOのブログ(17)   甘いミニトマトになりました ~甘さと糖度~

こんにちは。ラテラCTOの荒磯恒久です。

5月3日のブログ「冬に赤いLED光でミニトマト栽培」でご紹介したミニトマト「千香」がとても甘いトマトになりました。糖度13度、イチゴより甘くなったのです。1月24日、外は吹雪という真冬に自室の畳の上にプランターを置き、種をまいて赤と青のLED光で育て、春3月に窓辺にもってきて2か月、予定通り5月末に収穫できました。今日は、栽培の報告と「糖度」のお話です。

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トマトは種をまいてから園芸店で売られてる「苗」になるまで2か月かかり、その苗が花をつけ実が赤くなり収穫できるまでもう2か月かかると言われる。今日ご紹介のミニトマトは北海道の冬から春の終わりにかけて、室内とはいえ、最低気温10℃、最高気温24℃という冷涼な環境で育ったもの。5月の北海道はまだ夏とは言えないのだ。しかし室内ならトマトは季節に関係なく育つことが分かった。

写真は5月末のトマト。北側の窓辺に置いて、赤と青のLED光を補助に使用しているのでちょっと紫っぽい。さて、食べる前に糖度の測定。

糖度は上の写真Aにある、移植ごてのような形の道具を使う。上部の金属光沢の部分にプラスチックのカバーがあり、それを上にあげて青く見えるガラス板の上に野菜や果物を絞った液を2~3滴載せカバーを閉じる。糖度計の付け根のところは望遠鏡のレンズみたいになっていて、そこをのぞき込むと写真Bのような表示が見える。白と青の境目がその液の糖度なのだ。13を示している。「これは甘いぞ」と確信をもって食べる。トローンとした甘みで、もはや果物だ。

トマトは種類によって糖度がほぼ決まっている。フルーツトマトは10~13度、サラダやイタリア料理に使うトマトは7~10度。酸味も様々で食べ方に合わせる。単純に甘ければ良いものではない。

 

さて糖度計。写真のものはアナログ型で、最近はデジタル型が多く使われるが測定原理は同じ。写真にある糖度計は溶けている糖の濃度によって光の屈折率が異なることを利用している。

しかしここで問題が生まれる。天然の糖にはブドウ糖とか、果糖とか、果糖とブドウ糖がくっついたショ糖(砂糖)とかいろいろある。これらは屈折率も甘みも違う。それぞれの濃度は一つ一つ化学分析するしかないので、糖度計ではすべてをショ糖に代表させ「Brix 糖度」として表す。だから、厳密には糖度13度と言ったとき、糖分が13%入っていることとか、甘みの尺度とは少し違うのである。

他に光の旋光性を利用する方法もある。センコウセイ???

光は電磁波と同じ性質を持つ「横波」なので、光の波1本ずつを見れば波打つ方向が決まっている。水面の波は、水面に対して上下方向に動いている。それと同じこと。

糖分はその光の波打つ方向を変える働きを持っている。旋光性とは光の波打つ方向を旋回せる性質という意味なのだ。糖分の濃度が高いほど、波打つ方向を大きく変える。糖度計は糖を含んだ一定の厚さの液に光を通し、波打つ方向がどれだけ変わったかを測定し、その液に何%の糖が含まれるかを示すようにできている。

では、糖はなぜ光の波打つ方向を変えるのか。その原因は糖の分子の形にある。下の図はブドウ糖(グルコース)の分子の形を示している。

OHという部分を取り払った中心部は奇妙な形をしているが、想像力を駆使して、プールサイドのビーチチェアーに似ていると思っていただけると、私は嬉しい。ビーチチェアーの曲がっているところに、OHという足が実にアンバランスに付いている。上に行ったり下に行ったり、足の役を果たしていない。ここで頭の体操、この分子は、自分の立体構造を鏡に映した「鏡像体」の構造を持つ物質(実際に世の中にある)と重なり合うことができるのか? 答えは「できない」。立体構造が邪魔をしてぴったり重なることはない。我々の右手と左手も鏡像の関係があり、手の平をくっつけると親指から小指まで重なり合うが、これでは手の平と甲が反対になっている。指の順番と手の裏表まで重ねることができないように、グルコースも鏡像と重なることはない。このように、鏡像と重ねることができない分子は光の波打つ方向を旋回させる性質を持つ。糖度計はブドウ糖の持つ旋光性を利用して濃度を測定しているのだ。

「甘味」という赤ちゃんから高齢者まで大好きな味も、それを科学的に数値化しようとすると、化学・生物・物理を横断する総合的な仕事になる。味と健康のバランスをとることは、それこそ大仕事だ。

 

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